バイオ燃料ってきいたことあるけど、詳しくはわからないですよね。
バイオ燃料とは、バイオマス(生物資源)を原料、つまり動物や植物を原料として使っている燃料です。環境にやさしい燃料として注目されています。
メリット・デメリットを紹介しますので、バイオ燃料に対する理解を深めましょう。
バイオ燃料についてわかりやすく説明してみた!
資源エネルギー庁は、バイオ燃料について
「動植物などから生まれた生物資源の総称で、これらの資源からつくる燃料をバイオマス燃料と呼びます」
と定義しています。
バイオ燃料は主に以下の3種類が広く使われていますよ。
1 バイオエタノール
サトウキビなどの作物を発酵、蒸留させて作るエタノール。
ガソリンと混ぜ、車や飛行機などの燃料として利用されることが多いです。
2 バイオディーゼル
菜種油などから、軽油車などのディーゼルエンジン用の燃料として製造。
日本では廃食用油を回収し、バイオディーゼルとして再度利用するという住民参加型の取り組みが普及しています。
海外では、EU加盟国で2000年代からバイオディーゼルの普及に国を挙げて積極的に取り組んでいるんですよ。
3 バイオガス
家畜の排せつ物、生ごみなどの有機性廃棄物を発酵させることで生じるガスから製造。
主成分はメタンガス。一般的な使い道として、発電や熱供給などです。
中国やインドで古くから利用され、ドイツでもたくさん生産されています。
バイオ燃料のメリットやデメリット
バイオ燃料のメリットは大きく分けて次の3つになります。
- 環境にやさしい再生可能エネルギーということ
- 天候の影響を受けず、安定的に供給できる
- カーボンニュートラル
バイオ燃料を燃やすとでるCO2は、原料である動植物が吸収していたものであり、CO2の総量が増えないと考えられているため、カーボンニュートラルなのです。
カーボンニュートラルとは環境化学用語。
何かを生産するとき、排出されるCO2と吸収されるCO2が同じ量であるという概念。
本来は捨てられるはずだった、生ごみや家畜の糞尿などが原料となるバイオ燃料についてはカーボンニュートラルと捉えられます。
ゴミを減らし、かつ燃料を増やすことができるため、今後さらなる普及に期待ですね。
では逆にデメリットはなんでしょうか。課題として2つあげます。
- コスト面
- 食糧問題や環境問題とのバランス
それぞれ詳しく見ていきましょう!
バイオ燃料のデメリット: コスト面
従来型のエネルギー源より、製造におけるプロセスが多いです。
またバイオ燃料に対応可能な車や機械の開発や、ガソリンスタンドの準備など、燃料を使用する準備にお金が非常にかかりますね。
バイオ燃料のデメリット:食糧問題や環境問題とのバランス
特にサトウキビやトウモロコシを原料としてバイオ燃料を使いすぎると、食べる分が減ってしまいます。それにより食糧問題が発生しかねません。
また、他にも原料となる木材を調達するために森林伐採をしてしまったら、地球温暖化に拍車をかけることになってしまいますね。
有機廃棄物を利用する場合は、こうした食糧や環境問題が起こらないように、政府・自治体・企業が一丸となって廃棄物を再利用することに重点をおきたいものです。
バイオ燃料についてわかりやすく説明!のまとめ
新しいエネルギー源として注目されているバイオ燃料。
環境にやさしいエネルギーですが、かえって環境問題や食糧問題を起こしかねないことがわかりました。
メリットたくさんですが、まだ課題もありますね。今後も開発や研究、活用が進んでいくでしょう。
今後の私たちの日常にもバイオ燃料が使われることが増えていくかもしれません。