どんな連載漫画にもいつかは終わりが来るものですが、中には未完のまま終わるという、作品として悲しい結末を迎える漫画もあります。連載中に作者が亡くなってしまうのもこのケースです。
今回は連載中に亡くなった漫画家を紹介します。
藤子・F・不二雄(代表作:ドラえもん)
最初に紹介するのは、「パーマン」や「キテレツ大百科」などで知られる藤子・F・不二雄さん。1996年9月23日、62歳の時に肝不全でこの世を去っています。
夕食時に娘が仕事場へ呼びに行った際に、机に向かったまま意識を失っているところが発見されたのですが、それがまさに藤子・F・不二雄さんの代表作とも呼べる「ドラえもん」の、「のび太のねじ巻き都市冒険記」という連載シリーズの第3回執筆中だったといいます。
大人気漫画家 死亡のニュースは多くのファンを悲しませましたが、本人は少し前から先が長くないことを自覚していたそうで、自身の死に備えた行動も取っていたそうです。
臼井儀人(代表作:クレヨンしんちゃん)
続いて紹介するのは、「クレヨンしんちゃん」で知られる臼井儀人さんです。
1990年に「漫画アクション」で連載開始、2000年に「まんがタウン」に移籍し長く続いたクレヨンしんちゃん。
しかし、その作者の白井儀人さんは2009年9月19日、群馬県の荒船山の岸壁で高さ120メートルの崖下に転落しているところが見つかり、51歳の若さで不慮の死を遂げることとなりました。
登山が趣味だった白井儀人さん、死亡推定日は登山に出かけた9月11日とされています。
遺稿などのストックがあったことから、クレヨンしんちゃんは2010年2月まで連載が続き、その後は臼井儀人さんの元スタッフらが「新クレヨンしんちゃん」を連載しています。
「クレヨンしんちゃんの作者・臼井儀人か? 荒船山に男性遺体 」
多田かおる(代表作:イタズラなKiss)
続いて紹介するのは、「愛してナイト」「イタズラなKiss」で知られる多田かおるさんです。
イタズラなKissは1990年に別冊マーガレットで連載開始しましたが、多田かおるさんは同作を連載中の1999年3月11日に脳内出血により急逝、38歳でこの世を去りました。
脳内出血の原因は、引っ越し作業中に大理石のテーブルに頭を打ちつけたこと、頭を強打した際に脳腫瘍が破裂してしまったこととされています。
原作が未完で終わったイタズラなKissですが、後年にテレビアニメ化された際には多田かおるさんの生前の構想メモを元にした結末が追加され、完結しています。
三浦建太郎(代表作:ベルセルク)
続いて紹介するのは、「ベルセルク」で知られる三浦建太郎さんです。
1989年に連載が開始されたベルセルクですが、三浦建太郎さんはかねてより「死ぬまでに頭の中の全てを出せるのか」と危惧していたそうです。
そして、その不安が現実のものとなり、2021年5月6日、54歳の若さで急性大動脈解離のために亡くなりました。
三浦建太郎さんは亡くなる約30年前の1980年頃に、唯一親友の漫画家、森恒二さんにだけベルセルクの完結までの全てのストーリーを明かしていたそう。その森恒二さんの監修で、ベルセルクはその後も連載が続いています。
【番外編】「あひるの空」作者・日向武史さんの死亡説は本当?
連載が長期ストップとなると漫画家の死亡を疑いたくなってしまうのは無理もない話です。
日向武史さん原作のバスケットボール漫画「あひるの空」も現在4年ほど連載がストップしており、あひるの空 作者 死亡説が噂になっています。
日向武史さんについては今のところそういった悲しい知らせはありません。
長期休載に至ったのは体調不良だと囁かれていますが、その他にも死亡説が噂されてしまったのは、以下の内容が原因だと思われます。
- SNSの活動休止
- Yahoo!知恵袋の誤情報
SNSで頻繁に投稿されていたのが急にストップしたり、ネット上で誤情報が流れてしまったら、やはり「死亡説は正しい?」と一瞬不安になりますよね。
ファンの方も今、日向武史さんが元気でいるのか、心配している人は多いみたいですね。
最新話の連載再開は未定ですが、日向武史さんが復活してくれることを願うばかりです。
最後に
今回は連載中に亡くなった漫画家について紹介しました。
作者が亡くなることで終了してしまった作品も、何らかの形で連載が再開したり結末が描かれたりというケースが多いのですね。周囲の方々の作品や作者への熱量がそうさせるのかもしれません。
また、「あひるの空」のように漫画の作者が死亡した説が不本意にも流れてしまうこともあるようなので、しっかりと正しい情報をキャッチしていきたいものですね。